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大塚製薬社員の過労死、両親が“スマホの歩数データ”を手掛かりに逆転勝訴判決…労基署の“労災不支給決定”を覆す

お知らせ2026.04.23

2016年4月15日、東京地方裁判所は、大手製薬会社「大塚製薬」に勤務していた下山達也さん(当時31歳)が2018年に自ら命を絶ったのは過重労働による精神障害が原因だったとして、遺族補償給付などを支給しなかった国の処分を取り消す判決を言い渡しました。

 

会社側が「事業場外みなし労働時間制」を適用し、正確な労働時間管理を行っていなかった中で、原告である達也さんの両親は、スマートフォンに残された歩数データなどを手掛かりに証拠を集め、それらを用いて長時間労働を立証しました。

 

遺書には、職場の上司3人の名前が記されていたそうで、父親の俊光さんは「会社が原因で追い詰められた以外に考えられません」と法廷で訴えました。

 

会社は達也さんに対し、外勤の営業職などを対象とする「事業場外みなし労働時間制」を適用しており、会社が提出した出勤記録は「午前9時から午後5時30分まで」と一律に記載されたもので、実態を全く反映していませんでした。

 

そこで、ご両親は、証拠集めに奔走。長崎へ何度も足を運び、達也さんの自宅から会社の駐車場、出張所までの距離や歩数を自ら計測。達也さんのスマートフォンに残された膨大な歩数計データと照合し、出勤・退勤時間を特定しようと試み、さらに、社用車のETC利用履歴やガソリンの給油記録、手帳のスケジュール、業務報告書、同僚や友人に送られた写真データなど、あらゆる断片的な情報を一つひとつ拾い集め、息子の失われた時間を再構築していきました。

 

これらの証拠を基に長崎労働基準監督署に労災申請を行いましたが、労基署は会社側が提出した不正確な労働時間記録などを基に判断し、業務と自死との因果関係を認めず、不支給を決定。その後、審査請求、再審査請求も棄却されたため、国を相手取り、処分の取り消しを求めて提訴に踏み切ったものです。

 

「人々の健康を守る」という使命を掲げる大塚製薬が、自らの従業員の心と体の健康を守ることができなかった現実。

そして、労働基準監督署に対しても、実態とかけ離れた不正確な勤務表を提出するという不誠実な態度は、到底許されるものではありません。

 

原告側 野村弁護士の「問題が起きた時に、積極的に資料を提供してくれる会社もある。会社にとっての利益とは、そこで働く人の利益も含めた広い意味のものだと認識してほしい」という言葉は思い。

 

これを機に、「事業場外みなし労働時間制」の名の下で、労働者の働き方の実態を踏まえない労務管理が今なお根強く横行していることを、今一度見直して欲しいものです。

 

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/0df60d0ddab430b4f0feb4998bca01c465c855fd?page=1

 

 

 

 

 

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