コラム
「サブスクだと思う」みなし残業40時間の実態は100時間超 裁量労働制の拡大に懸念の声 裁量労働制を廃止した企業は「生産性上がった」
コラム2026.06.23
主なポイント
制度の仕組み
実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ決めた時間分を働いたとみなして賃金を支払う制度。「専門業務型」と「企画業務型」の2種類があります。
現場の実態(当事者の声)
元広告代理店社員:みなし残業40時間に対し、実残業は約100時間。「サブスク(定額使い放題)みたい」と表現。
別の女性:みなし20時間に対し、多い月は166時間の残業。終電帰りが常態化。
共通点として、特に若手・経験の浅い段階では「裁量」が実質的に機能しないケースが多い。
過労死遺族の声
26年前に裁量労働制下で夫を過労死で亡くした女性が、制度拡大への強い懸念を表明。
廃止した企業の事例
塩野義製薬は12年続けた裁量労働制を5年前に廃止。廃止後に総労働時間が減少し、生産性が向上したと報告しています。
専門家の見解
労働問題に詳しい弁護士は、制度に自由な働き方というメリットがある一方で長時間労働のリスクも内在するとし、「従業員自身が選択できる制度にすることが重要」と指摘。対象業務の安易な拡大には慎重な制度設計が必要と述べています。
社労士的な視点からの補足
この記事が示す問題の核心は、みなし残業(固定残業代)の設定時間と実態のかい離です。みなし時間を大幅に超えて働いても追加賃金が発生しないため、「使用者側のコスト上限が事実上なくなる」構造が生まれやすい。
また、裁量労働制は労働時間の自己管理が前提ですが、若手や指示待ちが多い職場環境では裁量が機能せず、制度の趣旨と実態が乖離します。使用者側にとっては管理コスト削減のメリットがある反面、健康管理措置(労安衛法)や過半数代表との協定締結・委員会設置などの要件をきちんと履行しているかが、実務上の重要なチェックポイントになります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/021d7450489d8a79dba617d637982d4778ca6dba?page=2
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