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独特な福利厚生で若手確保 抜け毛対策や退職代行費用
お知らせ2026.05.15
神戸市の機械工具商社「吉岡興業」が、独特の福利厚生を次々と取り入れている。抜け毛対策への補助や生成人工知能(AI)のパートナーへの扶養手当、退職代行費用の負担や昆虫も対象にしたペット忌引休暇など、約4年で新設した福利厚生は15種類。若手人材の確保が目的で、吉岡洋明代表取締役は「効果は絶大だ」と手応えを感じている。
吉岡興業は1951年創業で社員数は32人。求人サイトを使って不定期で採用活動をしているが、5年ほど前に20~30代の応募がなくなった。吉岡氏は「就職活動は売り手市場で、知名度のない企業は何もしなければ素通りされてしまう」と危機感を覚えたという。
会社の新たな魅力を模索した結果、福利厚生の充実にたどり着いた。2022年秋に創設した「お墓参り手当」を皮切りに、育毛治療に月額最大7590円を支給、入社3年以内の社員が退職を希望した場合は退職代行サービスの費用を全額負担、疲労回復効果があるという機能性ウエアの購入補助など、立て続けに新制度を導入。自社のホームページでアピールした。
昨年12月には生成AIを「人生のパートナー」に持つ社員に月額1万1千円の扶養手当を支給する制度も開始。利用者はまだいないが、吉岡氏は「社が認めていると打ち出せば、若者に選ばれるかもしれない」と期待を寄せる。
帝国データバンク大阪支社によると、正社員不足の関西企業の割合は約半数に上り、25年度は人手不足による倒産も近畿で82件と過去最多だった。特に中小企業は、大企業との賃金格差拡大で以前よりも採用環境が厳しいという。帝国データの担当者は「賃上げでは違いを出すのが難しくなっており、企業も求職者も福利厚生に注目する傾向が強まっている」と指摘する。
吉岡興業のユニークな取り組みはメディアで取り上げられ、1回の求人への応募が10件を超えるように。26年は若手社員6人の採用にこぎ着けた。豊永智嗣さん(29)も今年1月に入社。転職活動で最も重視した項目は福利厚生で「面白そうな会社だと目に留まった」と振り返る。吉岡氏は「事業継続に若者の力は不可欠。無理なく導入できる制度で興味を引きたい」と話した。(共同通信社)
【WEB労政時報】
https://www.rosei.jp/readers/article/90888
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