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勤務先クラスター死亡で8700万円訴訟が…コロナ禍出社強要は違法?
お知らせ2021.09.28
夫とその母親が新型コロナウイルスに感染し死亡したのは、職場が安全配慮義務を怠り、クラスターを発生させたためだとして、勤務先の一般財団法人「防衛技術協会」に対して起こした約8700万円の損害賠償訴訟
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会社には労働者の安全を確保する義務「安全配慮義務」があります。
この場合には、会社が新型コロナウイルス感染症に対する適切な予防措置を取っていたかどうかが争点となるでしょう。
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コロナ禍における安全配慮義務違反とみなされるための4つの条件は以下の通り
(1)感染拡大が進んでいる状況である
(2)会社が何の対策も措置もとらず、漫然と出社を命じている
(3)在宅勤務が可能な業務である
(4)在宅勤務を行っても会社の業務遂行に影響がない(もしくは小さい)
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佐々木弁護士によると、コロナ禍で安全配慮義務違反が想定される具体的なケースは以下の通りです。
・在宅勤務が可能な業務で、在宅を希望したにもかかわらず、出社必須の業務命令が出た
・時差通勤をしても影響がない業務で、時差通勤を要望したが、通常出勤を命じられた
・同じ業務に関わっているにもかかわらず、他の社員はローテーションで自分だけ毎日出社
・適切な予防策をとらない状態での密室での大人数の会議や、酒席をともなう接待の業務命令
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この東京地裁の訴訟では、会社のコロナ対策についてどんな予防措置が講じられていたか不明ですが、どのような裁判所の判断がなされるか、また今後 感染による後遺症の補償などを求める動きも広がる可能性もあり、裁判の行方に注視しておきたいところです。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/dcf0d1e940385fa28315758d198f1d3af460d078