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建設アスベスト 国と企業の責任認める 最高裁が初判決
お知らせ2021.05.18
建設現場でアスベストを吸い、中皮腫などの健康被害を受けた労働者や遺族が国や建設資材を製造していた企業の責任を問うた裁判の判決で、最高裁判所は、国と建材メーカーの賠償責任を認める判決を言い渡しました。
潜伏期間が長く、「静かな時限爆弾」とも呼ばれるアスベスト被害
その深刻さが広く知られるようになったのが2005年の“クボタショック”
兵庫県尼崎市にあったクボタの工場で働いていた労働者とその周辺住民の被害についても責任を認めました。
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アスベスト被害を受けた労働者には二つのタイプがあり、一つがアスベストを製造したり扱っていたりした工場で働いていた労働者と、もう一つは建設現場の労働者です。
建設現場は、工場とは異なり、アスベストを浴びた場所を特定しにくいため、訴訟には難しさがありました。
昨日17日、一連の集団訴訟では初めて、最高裁判所が判決を言い渡し、「国は昭和50年にはアスベストを使う建設現場に危険性があることや、防じんマスクを着用する必要があることを指導監督すべきだった」などと指摘し、国と建材メーカーに賠償責任があるという判断を示しました。
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最高裁が国と企業の責任を認めたことで、他の訴訟も含めた和解基準や、今後も続くことが予想される建設労働者の被害を補償する仕組み作りが進むことになるものと思われます。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210517/k10013035241000.html