コラム
年金を月18万円もらえる人は、現役時代にどのぐらいの収入がある人ですか?
コラム2023.08.30
老齢厚生年金の計算式は次のとおり。
(1)平成15年(2003年)3月までは、平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年(2003年)3月までの加入期間
(2)平成15年(2003年)4月以降は、平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年(2003年)4月以後の加入期間(※従前額保障)
※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の人の新乗率を使用
上記計算式から逆算して、将来 毎月18万円の年金を受給できる会社員の年収とはいくらなのでしょうか?
【前提条件】
令和5年(2023年)現在で20歳とし、20歳で会社に就職し、60歳までの40年間厚生年金に加入、ボーナスはなしとします。
上記(2)平成15年4月以降の計算式での計算となります。
老齢基礎年金は令和5年(2023年)度で満額6万6250円なので、毎月18万円の年金を受け取るためには、老齢厚生年金は月額11万3750円(18万円-6万6250円となります。
上記(2)の計算式から逆算すると、下記の通りです。
平均標準報酬額×5.769/1000×480カ月(加入期間)=136万5000円(年間の厚生年金受給額)
平均標準報酬額=136万5000円/(5.769/1000×480)≒49万2936円
平均標準報酬月額を年収に換算します。
49万2936円×12カ月=591万5232円(年収)≒592万円
以上のように、20歳から60歳までの年収は592万円(およそ月額49万2936円)あれば、将来、月18万円の年金を受け取れるということになります。
さらに、厚生年金を20年以上かけていない配偶者がいると、加給年金が月額3万3125円(年額39万7500円)支給されますから、老齢厚生年金は月額8万625円(18万円-6万6250円-3万3125円)となります。
上記と同様に逆算すると、
平均標準報酬額×5.769/1000×480カ月(加入期間)=96万7500円(年間の厚生年金受給額)
平均標準報酬額=96万7500円/(5.769/1000×480)≒34万9388円
平均標準報酬月額を年収に換算します。
34万9388円×12カ月=419万2656円(年収)
つまり、配偶者のいる平均的な会社員であれば、老齢年金はほぼ18万円はもらえるということになります。
また、現在は65歳までは継続雇用が義務化されていますから、途中の勤務に空白の期間がなければ、40年を超えて厚生年金をかける人も多いので、さらに多くの年金額になるでしょう。
https://allabout.co.jp/gm/gc/498838/
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