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コラム

非正規『無期転換5年ルール』適用を妨げる『不更新条項』は有効か 日通・雇止め訴訟を考察

コラム2021.04.14

無期転換「5年ルール」が成立する直前に雇止めされたことが争われた横浜地裁の訴訟

 

労働者側の訴えが棄却され、それに対して、会社側が東京高裁に控訴したとのこと。

 

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一審判決の根拠の一つは、契約書の中に「通算して5年を超えて更新することはない」という、いわゆる「不更新条項」があったこと。

 

不更新条項をめぐっては、無効とされた裁判例もあり、今後の展開が注目されます。

 

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この男性は、2012年9月に派遣社員として、日通で事務の仕事を開始。

 

2013年6月からは日通との直接契約に移行し、1年更新の有期雇用で、更新の上限が5年とされていました。

 

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2013年に施行された改正労働契約法では、

 

「有期雇用契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できる権利」(無期転換5年ルール)

 

が明文化されました。

 

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契約更新時に新たに不更新条項を締結することの有効性については、裁判では事案に応じて慎重に判断され、不更新条項が無効となった事案もあります。

 

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下記のア、イのいずれかに該当する場合で、使用者が雇止めをすることが、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」には、雇止めは認められません。

 

これを「雇止め法理」と言い、労働契約法第19条で条文化されています。

 

ア 過去に反復更新された有期労働契約で、無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められる場合

イ 労働者が、有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められる場合

 

 

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この横浜地裁の裁判では、男性の契約書には一貫して、5年を上限とする旨が記載されており、裁判所は継続雇用について、合理的期待があったとは言えないと判断しました。

 

 

現行法では、不更新条項そのものは違法とされておらず、今回の裁判でも、「使用者が5年を超えて労働者を雇用する意図がない場合に、当初から更新上限を定めることが直ちに違法に当たるものではない」と判示されています。

 

ただし、有期労働者の雇用の安定を図るという無期転換ルールの立法趣旨からすると、上限の5年に設定した不更新条項は、その趣旨にそぐわないものと言えるでしょう。

 

不更新条項のあり方について、今後の議論が注目されます。

 

 

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https://news.yahoo.co.jp/articles/c6fa921786ba368cfeb424cebad6bac389cc6507

 

 

 

 

 

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