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精神障害の労災認定の基準見直しに関する報告書案がまとめられました
新着情報2020.04.23
4月20日、厚生労働省の精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会は、精神障害の労災認定の基準見直しに関する報告書案をまとめました。
昨年の11月にはパワハラ対策法制化を受け同基準の見直しについて有識者検討会で検討を行うことが表明されていましたが、本報告書案はこの検討結果をとりまとめたものです。
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案では、業務による心理的負荷評価表の見直し案として、現行の6ある出来事の類型にパワーハラスメントを加える案が示されています。
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具体的には、
1 事故や災害の経験
2 仕事の失敗、過重な責任の発生等
3 仕事の量・室
4 役割・地位の変化等
5 対人関係
6 セクシュアルハラスメント
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にパワーハラスメントを加えて、
5 パワーハラスメント
6 対人関係
7 セクシュアルハラスメント
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とする内容となっています。
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また、このパワーハラスメントの類型で心理的負荷の強度を弱・中・強と判断する具体例について、一部を紹介すると、次のように示されています。
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【「強」である例】
・ 上司等から、治療を要する程度の暴行等の身体的攻撃を受けた場合
・ 上司等から、暴行等の身体的攻撃を繰り返し受けた場合
・ 上司等による下記のような精神的攻撃が執拗に行われた場合
? 人格や人間性を否定するような、業務上必要性がない又は業務の目的を大きく逸脱した精神的攻撃
? 必要以上の長時間にわたる厳しい叱責、 他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責など、社会通念に照らしてその態様が相当でない精神的攻撃
・ 上司等により、心理的負荷としては「中」程度の身体的攻撃・精神的攻撃が行われた場合であって、会社に相談しても適切な対応がなく、改善されなかった場合
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【「中」になる例】
・ 上司等による下記のような身体的攻撃・精神的攻撃が行われたが、行為が反復・継続していない場合
? 治療を要さない程度の暴行による身体的攻撃
? 人格や人間性を否定するような、業務上必要性がない又は業務の目的を大きく逸脱した精神的攻撃
? 必要以上の長時間にわたる厳しい叱責、他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責など、社会通念に照らしてその態様が相当でない精神的攻撃
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さらに、対人関係の類型に「同僚等から暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」が具体的出来事として追加され、この出来事についても心理的負荷の強度を弱・中・強と判断する具体例が示されています。
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詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
- 精神障害の労災認定基準 パワハラ いじめ・嫌がらせ