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船員の健康確保に関する検討会の取りまとめが公表されています

新着情報2020.10.22

 10月19日、国土交通省は、内航船員の働き方改革の取組の一環として、2019年9月から開催されていた「船員の健康確保に関する検討会」の結果を公表しました。

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内航船員とは、日本国内の港を結び貨物輸送を行う内航海運に従事する船員のことです。資料では、労働環境・健康・メンタルヘルス・健康診断の現状に関する問題点、また、具体的な実施時期等は示されていませんが、実施すべき事項が挙げられています。

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【課題】
労働の現状
・長期に陸上を離れ、家族や社会から切り離された、陸上からの支援を受けることが困難な生活共同体で、気象等の自然条件に左右されて働く・連続乗船による長期間の労働、当直・出入港等での特殊な交代勤務形態等がある。
・高齢の船員が多く、50 歳以上は全体の47%を占め、このうち約半数が60 歳以上(平成30 年)。
・月の総実労働時間は238.06 時間で、他分野(建設業180.3 時間、運輸業・郵便業187.6 時間)に比べて総実労働時間が長い傾向にある。
・1日当たり労働時間が、船員の所定労働時間の上限(1日14 時間、1週間72 時間)を超える船員が、貨物船(1日:35.3%、1週間:35.3%)、タンカー(1 日:66.7%、1週間:45.8%)において発生している。

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健康の現状
・陸上労働者(協会けんぽ加入者)の疾病率と比較して高く、いずれの年代でも船員のほうが高い。
・他の被用者保険加入者に比べて、メタボリックシンドローム該当者の割合が高い。また、協会けんぽ加入の陸上労働者よりも生活習慣病による死亡の割合が高い。
・脳・心臓疾患のうち、海運業を含む運輸業・郵便業は全事案の3分の1。漁業は発生件数が少ないものの、全業種の中で発生率が最も高く、雇用者100 万人について38.4 件。労災認定事案の認定要因のうち9割以上が「長期間の過重業務」であり、労働時間以外の負荷要因として評価されたものとしては、「拘束時間の長い勤務」が最も多い。

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メンタルヘルス
・高ストレス者の割合は陸上の製造業に次いで高く、運輸業、郵便業よりも高い。
・ストレス要因として「運航スケジュールがハードであること」、「危険と隣り合わせの仕事であること」等が挙げられているほか、高ストレス者の要因には「気の合わない上司と乗船すること」、「限られた人たちと職務や生活をすること」等の人間関係によるものの割合が高い。
・労災認定された精神障害は雇用者100 万人につき9.3件(全業種)。このうち、漁業は100 万人につき16.4 件で全業種の中で最も高い。海運業を含む運輸業・郵便業は100 万人につき13.0 件で全業種平均より高い。

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健康診断
・船員保険の特定健診の受診率は、他の医療保険制度の保険者よりも低く、船員保険の保険者が実施する健康証明の写しの回収率も使用者に健康診断の記録保存義務がないことなどから十分ではない。
・特定健診実施後の特定保健指導の終了者は対象者の1割以下。

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【実施すべき事項】
健康診断
・1年間に1回受診する船員法に基づく健康検査を通じた船員の健康状態の把握を健康診断と位置づけ、船舶所有者は健康診断を通じて船員の健康状態を把握すべきである。また、船員も健康診断を受診し、船舶所有者の結果の把握に協力すべきである。
・実施にあたっては、健康診断の結果が個人情報であることを踏まえ、秘密保持の徹底や、個人情報の保護や目的外使用の禁止などの留意事項を指針で示す必要がある。
・健康検査の項目は、陸上労働者の雇入時健康診断と定期健康診断や、高齢者医療確保法に基づく特定健康診査を踏まえ、これらを兼ね備えた内容とすることが望ましい。
・船舶所有者は、健康診断の結果の通知と保存、健康診断後の事後措置を行い、医師や保健師の保健指導の実施に努めるべきである。また、船員自身も、健康診断を受診し、
保健指導を利用することにより、自らの健康の保持に努めるべきである。
・健康証明書の記載事項を見直し、指定医の所見や服薬履歴等の記載を検討すべき。
・健康診断の結果の保存は、陸上労働者のような個人別記録表などによる管理のほか、船舶所有者の負担を考慮し、健康証明書の写しを個人別に保存する等の簡易な方法も認める。

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過重労働対策
・陸上制度を参考に、長時間労働の健康被害の防止のため、以下を内容とする面接指導を船舶所有者が実施すべき。
・面接指導は、原則として、毎月1回以上、労働時間の把握後、支障がない限り速やかに実施すべきである。実施にあたって、船舶所有者は、医師による面接指導を適切に実施できるよう、船内での労働時間を把握した場合は速やかに情報を医師に提供すべき。
・船内や遠隔地での面接指導も考えられるため、対面での面接だけではなく、情報通信機器も活用すべきであり、実施方法についてのガイドラインを示すべき。
・船舶所有者は、面接指導の結果、医師の意見を勘案し、必要があると認めるときは、当該船員の実情を考慮して、就業上の措置を講ずるほか、安全衛生委員会への報告その他の適切な措置を講ずべき。
・長時間労働者の面接指導については、将来的にすべての船舶所有者に対して義務づけることとし、当面は雇用船員50 人以上の船舶所有者に義務づけ、雇用船員50 人未満の船舶所有者は努力義務とし、小規模事業者の負担、実効性に配慮し、導入をサポートしていくべき(派遣船員については、陸上制度などを参考に、法制的に検討を進める)。

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メンタルヘルス対策
・船舶所有者がストレスチェックを実施することとすべき。
・ストレスチェックは、雇用船員50 人以上の船舶所有者は義務付けとし、雇用船員50 人未満は努力義務とする(派遣船員については、陸上制度などを参考に、法制的に検討を進める)。
・陸上制度と同様に、船舶所有者において、雇用船員の健康の保持増進を図るための措置の継続的かつ計画的な実施に努め、国は心の健康に関する指針を定めるべき。

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船員向け産業医の導入
・雇用船員50 人以上の規模の船舶所有者に対して、船員の健康管理等を行う船員向け産業医の選任を義務づけることとすべき(派遣船員を使用する船舶所有者の船員向け産業医については、陸上制度などを参考に、法制的に検討を進める)。

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詳細は、下記リンク先にてご確認ください。

  • 船員 働き方改革 労働環境 健康 メンタルヘルス 健康診断 過重労働 ストレスチェック
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船員の健康確保に関する検討会
https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk1_000087.html

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